暦の上では立秋とは言え、まだまだ暑い夏の日々。
そんな暑さの中、私は冬の味覚アンコウを忘れないためのくだらな作品をまた作ってしまった。
あれは「のれそれ」の材料を求めに行ったダイソーでの、衝撃の出会いから始まりまった。
出会ってしまったのだ。
これに…
その時の私は、「ガマグチ」だから「カエルの口」だとは何故か思わなかったのだ。
「あ、アンコウだ!これはアンコウだよ!」と思ったのだ…(魚好きにもほどがある…)
しかし、私はしばらく「アンコウの口=アンコウ口」を手に入れただけの満足感と、「のれそれ」に忙しい毎日などで、しばらくアンコウのことは忘れていた(いつものこと)
そんなある日、「いつか着るかもしれない…」と取ってある膨大な古着の中に、アンコウになるべくして待っている服があるのに気づいた。
それがこれだ。
どちらも私が二十歳前後の頃、欧米系の古着屋で買い求めたシャツなので、きっと20年以上の歳月を経ているであろうものである。
しかしこの右側のシャツ…実際に自分が着ていたことを考えると「若さってこわい…」と思う。。。すごい色と柄だ。
10年以上タンスの奥深くしまわれていたのに
遥か海と時代をこえ、まさかこのシャツもアンコウになるとはよもや思うまい…
さあ、いよいよ制作開始。
まずは型紙制作から。
この口金にはなんと普通の「がま口」のための型紙は同封されている。
105円なのに!サンキューダイソー!
そのままではアンコウにならないので、元々の型紙をスキャニングし、それを元にイラストレーターでアンコウのフォルムになるように型紙を新たに制作した。
さあ、いよいよアンコウ柄のシャツにハサミを入れる瞬間が。
君のシャツとしての人生(人じゃないけど)は終わったが、これからはアンコウとして生きて行くのだ!
(型紙、少し左右対称がずれていたので現場合わせ。これもいつものこと)
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今回はいつもよりは多少慎重に…
待ち針も使って表布(アンコウ柄)と裏布(ベージュのベルベット)を、口金の分だけ縫い合わせる。
そして、続いて表布同士、裏布同士を縫い合わせる。
またヒレもこの時に一緒に縫い付ける。
表布は尻尾の先にひっくり返す時の為に、少し縫わずに開けておく。
この尻尾の穴からひっくり返す。
こんなサイズでもちゃんと全部ひっくり返す事ができた。
そして、いよいよ口金を装着する時がやってきた。
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口金にボンドを流し込み、ぐいぐいと布を押し込んでいく。
そしてペンチで挟み込む。
この作業が、実はこのアンコウ制作の中で一番やっかいだったかもしれない。
さあ、でもいよいよ完成の時はもう少しだ!
ビーズでキラキラおめめと、背中の少し盛り上がった部分、そして尻尾も付けた。
ついにアンコウ口の完成だ!
ああ、なんて愛らしいの。
思っていた以上にアンコウだ。
手持ちのチェーンを付けたので、ポシェットのようにしてみた。
こうやって下げると、まるでアンコウの吊るし切りのようではないか!
せっかくなので、飲み会にも連れていってあげた。
その際、私なんかとは比べ物にならないほどのスタイルの良い仲間に
身に付けてポーズを取ってもらった。
ちょうど深海の砂の上、擬態をしているアンコウのようにも見える。
真夏にぴったりのアンコウ。
皆さんも良かったら是非…
番外編
このアン肝はピヨピヨ言うらしい…
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