今から7年前の2005年の夏、私は上越水族館で恋に落ちた。
私を挑発するように、セクスィーな唇で私を挑発し続けるキミ。
そんなキミをうっとりと見つめ続けた私。
あの日から、私は魚を冷静な目では見られなくなったのかもしれない…
この子に出会ったときも、私はかなり興奮した。
なにこれ!この子の可愛らしさ。
平坦な顔立ちにおちょぼ口。
なんだか浮世絵の美人画のようなその魅力。
興奮しながらその可愛い顔を中心にグラビア撮影をしたあとは
カワハギなので皮をはいで煮付けに。
肝も濃厚。
食べても美味しい(当たり前)
皮をはぐときに口を切り落とさねばならないのだが
あまりにもそのおちょぼ口が可愛かったので
しばらく皿の上に載せて鑑賞した。
この子の場合は、パッと見た目にはそんなに魅力的ではないかもしれない。
でもよく見て欲しい。
真面目そうな顔立ちに、ちょっぴりぽてっとした唇。
分かりやすいグラビアアイドル風と言うよりは
地味だと思っていたあの子の可愛らしさに気づいてしまった感じだろうか。
こちらもグラビア撮影をしたあとは
美味しくお刺身に。
イナダ(ブリ若いときの名前)
普段はあられもない姿(開き)にされて、乾燥した状態のホッケさんしか知らなかったので、ピチピチしたホッケさんと初めてであった時にもかなり感動した。
全体的な色味はかなり地味だけど、小顔で大きめの肉感的な唇。
本来の姿の彼女は(勝手に♀と決めつけている)こんなにもやわらかな唇をしているとは。
そしてボディも同じようにやわらかめ。
こちらは身がやわらかかったので、すり身にしてハンバーグのようにしてみた。
海のない長野県民には初めての体験(見た目&味)を堪能した。
地味なホッケさんやイナダさんと比べても、明らかに派手な容貌なレンコダイさん。
その口元はちょっぴり小悪魔系。
おでこがまぁるく出ているところも可愛い。
その派手な容貌に似合うように、
和風ではなくタジン鍋でアクアパッツァにしてみた。
見た目の派手さとは違い、繊細で甘みがあり
なかなかの美味だった。
こちらも割と地味目なスズキ(セイゴ)さん。
少し受け口気味で大きめの口。
黒っぽいボディなのに、おろしてみると白い肌。
脱いだらすごいんです、のタイプか。
その後、少し浮かれ気味な名前のカルパッチョになったスズキさんは、元々の自分の地味だった頃のことはすっかり忘れていたように思えた。
レモンとオリーブオイルとの相性も良いようだ。
名前の割には、意外と海外志向なのかもしれない。
こちらはカナガシラちゃん。
なぜ、この子だけ「ちゃん」づけなのか疑問に思う事だろう。
この子こそ現代のアイドル系かもしれない。
あの48とか数字の付いたりする、ある程度の年齢層以上の人には誰が誰だか分からない可愛い子が一杯いる感じのアレ。
ほら、もう誰が誰だか分からない。
でも可愛さは人数分(匹数分?)だけ増したように思える。
こちらは煮付けにして美味しく頂いた。
そしてトリを飾るのは
私の中で永遠のアイドル、トビウオさん。
いや、私としてはマダムトビウオと呼びたい。
この完璧で青く美しいボディ。
魚なのに羽が生えているすごさ。
大きくうるんだ瞳。
小さめな口。
その辺のアイドルなんかとは一緒にして欲しくない。
もう別格だ。
ちくわになっても美味しいトビウオさん。
そんな彼女には今回はアゴだんごとなってもらった。
(トビウオのことを山陰などではアゴと呼ぶらしい)
だんごとなっても、マダムの気品を忘れない。
圧倒的存在感(出汁)をお吸い物の中でも感じさせてくれる。
今回は登場しなかったが、私の中ではウルメイワシさんと一二を争うアイドル的存在だと思っている。
いつか、トビウオさんの飛ぶ姿を海で見たいと言うのが
私の夢だ。
追記:
いつもグラビア撮影会を開催してから調理に入るので
私のカメラはそこはかとなく魚臭い日がある。
気をつけていても魚臭くなる。
アイドルを撮影すると言うのもなかなか大変な事だ。
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